Dyuichi Blog

2023年の振り返り・2024年の抱負

昨年初めて振り返り記事を書いてみたが,体験としてよかったので今年も書く.

だらだら書いてたら文字ばかりになってしまった.読みにくいと思うが,これはほぼ自分が後で見返す用の自己満記事なので特に修正するつもりもない(すみません).

ちなみに私は情報系を専攻する,大学院1年生である.日本の大学に所属しているが,現在はノルウェーに留学中である.

2023年の振り返り

2023年は主に以下3つをやった.

  1. 就活
  2. 研究
  3. 留学

比重としては,就活2,研究5,留学3くらい.

1. 就活
終活

SNS上で公表はしなかったが,実は7月の夏休み前には2社から内定をいただき,承諾して就活を終えた.メガベンチャーのエンジニア職である.正直,2024年の3月くらいまで続くと思っていたので,想定よりだいぶ早めに終われて非常に良かった.

自分には大した経験があるわけではないので,もちろんポテンシャル採用だった.ちゃんと口頭でポテンシャル部分が評価されたと伝えられた.逆に技術力については何も言われなかったので,たぶんそっちの評価は良くなかったんだと思う.実際,技術面接はあまり手ごたえが無かった.

ポテンシャル採用なので少しでも同期に追いつくように入社までに頑張るべきなのだろうが,今は入社後の仕事とあまり関係のない研究に時間を費やしており,焦りを感じている.ポテンシャル評価してくれたのに申し訳ない.まあ留学が終われば頑張ります.てか逆に研究頑張らないと留学させてくれた人たちに失礼だし,何のために留学してるのか訳わからんくなるので許して.

就活からの学び

SNS上で見かける自分よりすごい人が自分が内定をもらっているところに落ちていたのを見かけたので,就活は運要素が大きいことを学んだ.最終面接の時間を1時間勘違いしてて,人事から電話がかかってからZoomに入室した(当然遅刻)にもかかわらず,その面接の最後に口頭で内定を伝えられたのは完全にバグだと思う.

もし今後転職することになっても運要素が大きいことを頭に入れておけば,毎度落ちたときにそんなに落ち込まなくて済むので非常に良い学びだ.結局人生なんて運ゲーなんだよな.

決め手は?

ありきたりだが,人で決めた.特にここ数年,自分の周囲環境の重要性をひしひしと感じている.2023年も色々なことができたが,ほとんど周りの人たちのおかげである.そこで,自分がより人と関わりやすくて,尊敬できるような人が多い会社を考えたときに第1志望が定まった.

あ,もちろん事業への興味とか,仕事内容とかもあるけど,最後の決定打が人だったってことね.ずっと,「人でこの会社に入社するのを決めました」て言ってる人に「絶対嘘だろ」とか思ってたのが恥ずかしい.

これから就活する人へ?

就活スケジュールが普通の人と違いすぎて誰かにアドバイスできることはほとんどないが,サポーターズの逆求人イベントは良かった.3月末に一回しか参加しなかったが,あれでサマーインターンの選考がかなり楽になった.エンジニア志望の人には非常にお勧めする.そのおかげで夏休みが全部埋まるくらいインターンが決まっていた.でも結局,内定承諾したことを伝えたら全部消えたんですけどね.伝えなきゃよかったかもと少し後悔している.ほんとは50万くらい稼げた…

まあどうせ後述する研究プロジェクトのせいでインターンは半分くらいいけなかったけど.それを考えると,夏休み前に内定もらってなかったら結構しんどい就活になってたと思う.本当に運が良かった.

そして,上述した「人が決め手」についての補足にもなるが,おそらく,これがやりたい!って具体的な何かが定まっていない限り,ほとんどの人は志望する企業を1つに定めきれず,数社の中で迷うことなると思う(逆にやりたいことがしっかり決まっていたら就職ではなく,起業とか研究者の道に進んだ方がいいんじゃないか?).

また,もしある程度やりたいことやこだわりがあったとしても,この企業でしかできない!ってものはあまりなく,結局自分次第に帰着するケースが多いと感じた.それに対して,人の部分は企業ごとにカラーが出ていることが多い.そのため,どういった企業に就職するか悩んだら,

  • どういう人たちとだったら働きやすいか
  • どういう人たちとだったら自分のやりたいことを実現しやすいか

を考えてみるのもいいかもしれない.

2. 研究

今年はいろいろ頑張った(はず).でも最近Xの2023年振り返り投稿で,めちゃくちゃ論文書いてたり国際学会で発表している人を見ると,「あれ,あんま頑張ってなかったかも」ってなるのでXは精神的によくない.

とりあえず,研究関連でやったことを上げると以下の通り.

  • 卒論(2月)
  • 国内論文 x 2(3月,9月)
  • 国際論文 x 1(10月)
  • デモンストレーション(7月)
    • 研究プロジェクト内での成果報告
  • プレスリリース(8月)
    • 報道陣の前での紹介

研究室に入る前は,学部生で国内1本,院生で国際1本出せればいいと思ってたが,その目標は意外と難なく達成できた.ただし,国内の内1本と国際の1本については,自分がノルウェーにいるということで,発表は先輩と後輩に任せる形になった.次は自分で国際で発表したい

デモ & プレス

自分が行っている研究はかなり大きめの研究プロジェクトの1部分で,複数の大学と連携して行っている.しかも屋外で建設機械を使うので,とにかくスケールがでかい.

それもあって,研究プロジェクト内の偉い人たちが20人くらい集まる中でデモンストレーションさせられたり,プレスリリースがあったりする.発表するのは自分たちだけでなく,複数の大学が同日に行う.

クソ暑い中での屋外の作業,他大学との連携,ソフトウェア開発,並行して学会準備,講義,就活等いろいろ大変だったので,「就活でいそがし~(他は特になし)」,「学会でいそがし~(他は特になし)」,「彼女と旅行いくから〇〇よろしく~」とか言ってる人たちに対してピキりそうになったが,当日は無事成功させることができ,新聞(マイナーだけどね)にも少し載せてもらえて非常にいい経験だったほんとあのプレッシャーのある中やり切れたのは大きい.

ただ,準備期間に苦労したことの大半は論文に大して書けないことばかりで研究者としてはコスパが非常に悪いなとも思った.

夏休み

デモとプレスが終わっても休む余裕はほとんどなく,国内論文と国際論文を書いて,後輩に学会で発表してもらう用のポスター・プレゼン資料を作りつつ,留学準備,研究室内での催しの準備をしていた.

この時期は精神面がかなり疲弊しており,ノルウェーに出発する前日まで

悪魔👿:「なんであいつらは簡単に忙しいって言うんだろうな」

天使👼:「いや,忙しいって個々人の価値観によるものだから,一人一人に許容量があるから,そんなカリカリしないで」

悪魔👿:「なんで研究室内の催しを俺が中心に進めなきゃいけないんだよ,もうすぐで向こうに行かなきゃなんだぞ?」

天使👼:「みんな忙しいって言ってるし,逆に君が向こうに行っている間はあまり協力できないから頑張ろうよ」

という天使と悪魔のやり取りみたいなのが脳内でよく繰り返し起こっていた.夏休み明けからは物理的に人との距離ができたのでだいぶ落ち着いた.ちょうどよかった.

夏休み後

夏休み後はノルウェーでの留学が始まり,研究テーマも新しくなった.

超ざっくりいうと,LLMをロボットに適用した研究である.詳しい内容を紹介すると長くなりすぎるので,ここでは言及しない.

  • サーベイ辛み

日本でやっていた研究は既存の巨大研究プロジェクトの1部分だったので,自分で自由にやれる範囲は狭く,その研究プロジェクトに割り当てられた時点でやることがほぼ決まっており,そのおかげもあってあまりサーベイをやる必要にかられることも少なかった.あと,そもそものスケールがでかいので,他に似たような研究を扱っているとこもほとんどない.

それに対して,こっちでは自分で1から何をやるか決める必要があり,かなりサーベイした.自由度が高すぎるのも酷だと感じた.もともとサーベイをさぼりまくっていたせいで結構きつく,研究テーマを決めるのに1,2か月かかった.

まあ,きつかった分かなり成長はできていると思う.論文を読むことに慣れつつあるし,どうやって新規性を出すか,どこをキーポイントにするか,どこは力を入れなくてもいいかを前と比べてよく考えられていると思う.

  • とりあえずの目標

今はシミュレーション環境で開発を進めているが,こっちにいる間に実際のロボットを動かして実験できるようにしたい.というか,こっちにしかそのロボットが無いので,日本に帰ったら実機を使った検証はほぼ不可能だと思う.

なんでそもそもそのロボットを使うような研究にしたんだ?と思うかもしれないが,そりゃせっかくこっち来たんだからこっちでしか使えないようなの使いたいと思ってしまったのでね.やるしかない.

3. 留学

9月下旬からノルウェーのオスロ大学の方で留学中である.2024年の3月に帰国する予定で,トータルでおよそ半年間滞在する.

特に授業などは受けておらず,研究のみに専念する形での留学となっている.

クレジットカードの限度額制限の問題に直面してしまい,今まではあまり旅行などはできず,外出するとしても,主にオスロ市内での観光がメインだった.

そんな中,こっちに来てからの約3か月間で特に印象に残っていること・感じたことを3つ紹介する.

1. 物価が高い

まじで高い.日本の3倍くらいの値段.ビックマック指数を見てもらえれば把握できると思うが,実際のものを見せよう.

下のハンバーガーはいくらすると思う?焼きサーモンのハンバーガーである.日本だと1000円ちょっとくらいで食べられそうな気がするが,

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これが,

3,200円!!!

このハンバーガー単体でこの値段!ドリンクもポテトもねぇのにこの値段!

別にこれが特別高いわけでもない.このハンバーガーはこの店でも安い方である.

下のオープンサンドイッチも日本のファミレスで出てきそうな感じがあるが,これも 3,100円 もする.

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本当に高い.これらの店自体も別に高級料理店という訳ではない.

だからと言ってせっかくこっちに来たのに何も体験せずに帰れないので,普段の食生活では大容量の安いものを買って,ほぼ毎日同じ食生活を送るようにしている.昼も学食ではなく自前のサンドイッチである😢

まずそもそもなんでこんなに高いのかという話だが,主な原因は,税金,円安,ロシア・ウクライナ戦争である…うーん,どうしようもない…

2. オーロラ!

やっぱ北欧に来たらオーロラっしょ!ということで,オスロより北の方のトロムソへ行ってツアーに参加した.トロムソに長居する時間とお金が無かったので1泊2日で,オーロラチャンスはたったの1回だった.バカだったと思う.

ツアー開始前,めちゃくちゃ雪が降っており,天候としては最悪だった.ガイドの人も「これからの予報も芳しくないし,厳しいかも」と言っていた.ツアーは直前でキャンセルしてもキャンセル料が支払われるので,バスに乗っていた人の半数がキャンセルした.

でも自分は強運の持ち主のため,そんなことお構いなく

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見れた!!

いや~ほんとによかった!!

3. 思ったより英語力向上しない

この留学は英語力向上も目的の1つとしていたが,こっちに来てすぐにそれは無理だと悟った.もともとノルウェー語が母国語だと知りつつも,英語も結構使われているという話だったので,英語力伸ばせそ~と思っていたが,マジでみんなノルウェー語で話すし,文字もノルウェー語ばかり(よく考えればそれはそう).みんな英語を話そうとすれば話せるけど使わない.英語を話せる日本人が日本で英語を使わないのと変わらない.

研究室の同じ部屋にいても,みんな雑談はノルウェー語で話すから何を話しているのかさっぱり分からない.たまに英語で通訳してくれてようやくわかる.なので,英語力を伸ばしたければ自分で勉強するしかない.つまり,ほぼ日本でも一緒!

だからと言って別に全く英語を使わないわけではなく,週1回あるかないかの研究のミーティングが英語なので,その時は確実に英語を使う.あと,たまに雑談で英語で話す感じ.決して英語圏みたいに何もせずに英語が入ってくるみたいなことはない.自分で行動する必要がある.いや,それほぼ日本でも一緒!!(2回目)

てことで,最近は特に英語の勉強にめっちゃ力を入れる!みたいなことはしていない.ミーティングの準備は時間をかけるようにしてるけど,それくらい.正直,毎日オンライン英会話やる方が伸びると思う.

他にもいろいろあるが,留学が終わってからまとめようと思う.

去年立てた抱負を振り返る

年初にこの記事で抱負を語っていたので,結果どうだったのか振り返ってみる.

正直この抱負はあんまり覚えてなかった笑

各抱負と結果を見てみよう.

  • 留学

半年以上の留学したい!

→ 半年間の留学なう.無事帰ることができれば達成!

  • 就活

2023年以内の内定!

→ 年内どころか夏休み前に達成!

  • 学会発表

国内学会での発表!可能なら国際も!

→ 国内は2本投稿!6月には発表もした!

国際にも1本投稿,Accept!てことで達成!

場所の都合上,国際の方の発表は不可.

  • ISUCON

出場して恥ずかしくない結果を残す!

→ 環境面での都合により不参加.来年は絶対に参加する!

  • 個人開発

過去最高プロダクトを作る!

→ ちょっとしたCLIツール作ったり,ARゲーム作ったりの遊んだ程度

やっぱ何かプロダクトを作るとなるとフロントがどうしても必要な感じがある.でもあまりフロントは触りたくないお気持ち.

今のとこ来年も何かプロダクトを作ったりはしなさそう.今は何かプロダクトを作りたいってよりもバックエンドを強くしたい.

基本的にほとんど達成できた!達成できていないものに関しても,しょうがないというか他に優先すべきことがあったので特に反省とかする気もない.てか年初の時点で予想してたことが大体当たってた(ハッカソンの参加は難しいだろうな~とか,個人開発も時間ないだろうな~とか,).

2024年の抱負

  1. ISUCON
  2. ソフトウェア開発の基礎強化
  3. 国際学会発表
1. ISUCON

既にISUCON本は読んだので,とりあえず過去問を解くことからやってみようと思う.

2. ソフトウェア開発の基礎強化

特に以下の要素を強くしていきたいと思う.

  • パフォーマンス
    • ISUCONを頑張る
  • アーキテクチャ
    • 2023年はオブジェクト指向についての記事を書いたが,継続して勉強し,記事もアップデートしていく
    • DDDとかクリーンアーキテクチャとか,色々な記事や書籍を読み漁って実際に開発する
  • クラウドインフラ
    • AWSはちょこちょこ触っていたので,GCPやAzureも触ってみて,比較できるようになる
    • 料金面やパフォーマンスを考慮した適切なアーキテクチャを考える
  • セキュリティ
    • 最近,Tryhackmeにちょこちょこ取り組んでいるが,とりあえずこれを継続する
  • Kubernetes
    • ハンズオンで触ったことがある程度なので,書籍などで基礎知識を付けて,クラウドサービスによる運用方法を学ぶ
  • データ構造とアルゴリズム
    • LeetCodeを解く
    • 留学開始してから1日1問くらいのペースで続けられているので,これを継続する

3. 国際学会発表

2023年に国際学会に論文投稿し,Acceptもされたが,発表はできなかった.2024年は発表もしたい.というか,タダで海外旅行行きたいので頑張りたい.

まとめ

2023年は全体的に運がいい1年だったと思う.

就活を早めに終えられたし,留学も行けてるし,実は大学を卒業するときには学部の総代として卒業できたし,研究のデモとプレスもうまくいったし,,,

これだけ運がいいと2024年に何か悪いことが起きても,「まあ去年運が良かったし」で済ませられそう.非常にメンタルに良い.

2024年の抱負については,2023年に立てた抱負よりも数が少なくなった.まあそれだけやりたいことがだんだん絞れてきたのだと思う.大学生になったばかりのころは何をやりたいのかは全く定まっていなかったが,とりあえずいろいろ挑戦してみたのが今に繋がったのだと思う.

2023年,おそらく将来同期になるであろう人は様々なインターンやハッカソンに参加して大きく成長したと思う.反対に自分は将来の業務に直接関係するようなことはほとんど行っておらず,確実に差を付けられた.Xでインターンに関する投稿を見かけるたびに羨ましさと焦りを感じた.

2024年は同期との差を少しでも縮められるように頑張りたい.また,色々とうまく行けたのは周りの人たちのおかげによる部分が非常に大きいので,感謝の気持ちを忘れないようにしたい.

思ったよりもだらだらと長い文章になってしまいましたが,

今年もよろしくお願いします!